最先端の物理学

今日、科学作家の竹内薫さんの『ループ量子重力入門』を読んでみました。


量子重力理論という高度な内容を一般の読者にも概要が理解できるよう分り易く纏められた数少ない良書だといえます。
(ただちょっと物足りない気がしますが...)


数式はところどころ出てきますが、量子力学でスピンや角運動量一般相対性理論で計量やクリストッフェル接続、シュバルツシルト時空など学んだことがあれば、これ以上読みやすい本はないのかなあと思ってしまうほどです。
(勿論知らなくても、『復習』や『コラム』などの欄を設けて丁寧で簡潔な説明がなされております。)


この本で特に重要視されているのは、『スピンネットワーク』というキーワードかと思います。


アインシュタインが重力理論で考えた古典的なネットワークを量子力学特有のスピンを交えてネットワークを構築するというものですが、これがループ量子重力理論の基本的な考えのようです。まだまだ、奥が深いので自分が語れるレベルではないので詳細は本書等を参照して下さい^^;


これと対立する形で『超ひも理論』、よく『スーパーストリング理論』と言われますが、これはループ量子重力理論とは別のアイディアなので本書では比較程度に留め殆ど触れられていません。


今後、理論物理学者たちの最難関課題である4つの力『電磁力』、『弱い力』、『強い力』そして『重力』を統一する『超ひも理論』或は『ループ量子重力理論』が実験的に検証されそれが確固たるものとなったとき(重力波重力子の検出等)、我々人類が探求し続けた素晴らしい理論の真の完成がなされるのだろうかと思います^^


※次回、特殊相対性理論での重要概念である『回転群』や『ローレンツ群』について記事を書くつもりです。