結構レア(?)なパターンの問題が...

次の微分方程式の一般解を求めよ。

dy/dx+P(x)y=Q(x) (但し、P(x),Q(x)はxの関数である)

条件:定数変化法を用いないことw 《詳解大学院への数学より.(京大院)》

※このブログ見ている人は大半が解けるかと思います^^;


↓:解答です!因みに正解者は『redcat_math』さんでした。

※携帯でご覧の方は文字化けや文字式等がうまく表示されないかと思いますが、悪しからず...^^;


両辺に積分因子e∫P(x)dxをかけると、


  (dy/dx)e∫P(x)dx+P(x)ye∫P(x)dx=d/dx(e∫P(x)dxy)=Q(x)e∫P(x)dx


となりますので、


  ∴y=e-∫P(x)dx(∫e∫P(x)dxQ(x)dx+C)  (C:積分定数) □


redcat_mathさんのように、e∫P(x)dx積分因子となることを示すべきですが、一応上記のような解き方でもあっているものとします^^

P(x,y)dx+Q(x,y)dy=0において、(1/Q)(Py-Qx)がxだけの関数(=f(x))ならばF(x)=e∫f(x)dxはこの微分方程式積分因子となることの証明。

∂/∂x(FQ)=FxQ+FQx


        =fFQ+F(Py-fQ)


        =FPy+FyP=∂/∂y(FP)


これで積分因子となることが示されました□


今回の問題はちょっと工夫すれば難なく解ける問題でしたが、解き方のアプローチがわからないと結構苦戦する問題かとも思います。
ただ、工学系の学生ならこれぐらい普通に解けるなら上出来だと思いますが、数学科の学生はこんなものじゃ済まされないでしょう^^;
位相空間論や代数学複素解析学が全然違うんですよね〜工学部と...。