集合へのプロローグ.

 トポロジーを学ぶための前段階として、代数系や集合、入門的な位相などの知識を得ている事が前提条件となる.そこで、一見「あたりまえ」な集合の定理を、厳密な証明で紐解いていこうかと思う.

定義
まず、集合AとBについて

x⊆A ⇒ x⊆B が成り立つとき

つまり、

xがAの元ならばxはBの元でもある

とき

A⊆B または B⊇A

と書き、

 AはBに含まれる または BはAに含む

という

これを数学的に明記するなら

A⊆B⇔[x⊆A⇒x⊆B] (定義)

となる.これは直感的にもわかり、理解しやすいかと思う.

最後に例によって例の如く簡単な問題をやっておこう!(-.-

問.Eを全体の集合、φを空集合、E⊇Aとするとき、以下を証明せよ.

  A∪φ=A

解)

A∪φ=def.{x|x∈A or x∈φ}

と表されるので、

φは元をもたないので、

   ={x|x∈A}
   =A

となる.以上で以って与式は証明された.

集合のお話としてはこれはかなり初歩的なレベルなので、「当然ジャン!」って思う方も少なからずいるだろうかと思う.次回の特集:集合では具体例も交えながら、そして、空想の産物とならぬよう、わかりやすく理論展開をしていきたい^^