2階の非斉次方程式.

 前回証明したように、2階の斉次方程式は容易に基本系が求まる一方で、今回の2階の非斉次方程式は少し厄介である.
 非斉次方程式 d2y/dx2+p(dy/dx)+qy=r(x) (p,q:実数)
の一般解を求めたい訳だが、代入法より手間のかかる一般的な手法で解きたいと思う.

なるべく数式は最小限に留めて簡単に説明したい^^

この微分方程式の解は、斉次方程式の一般解と特殊解で表されるので、

   y=(斉次方程式の一般解)+(もとの微分方程式の特殊解)
    =C1y1(x)+C2y2(x)+Y(x)

(但し、C1,C2は定数、Y(x)は特殊解とする)

斉次方程式の一般解は容易に求められるので、特殊解Y(x)の求め方をロンスキアンを用いて行いたい.

ラグランジュの定数変化法を用いて

   y=u1(x)y1(x)+u2(x)y2(x)…①

とし(u(x)は未知関数)、

特殊解は1つだけ必要なわけだから、2つの関数u1,u2は必要なく、それらの間に条件を一つおくことができる.

   (du1(x)/dx)y1(x)+(du2(x)/dx)y2(x)=0…②

①、②を微分しながら計算を進めると、

連立方程式が2つ出てくる.

この連立方程式を解くとu'1(x),u'2(x)が求まり、u1(x),u2(x)が決定される.

以上より、特殊解y(=Y(x))は導かれることになる.