テンソル解析の導入部

(※今回の記事の前提知識は、線形代数偏微分ですので大学初年次程度だと思います。)


テンソルとは、何ぞやの疑問にこたえるためまずは導入的な部分に触れていきたいかと思います^^


そのためには、ベクトルというものを再度定義しなければなりません。


今までは、ベクトル解析や線形代数などでベクトルというものの定義はあまり明確に定義をしてこなかったかと思いますが、テンソルの世界ではベクトルという概念を再考しなければなりません。


ベクトル\vec~Vの座標系(x,y)\equiv(x^1,x^2)\equiv\{x^i\}での成分を(V^x,V^y)\equiv(V^1,V^2)\equiv\{V^i\}とし、座標系(\eta,\xi)\equiv(x^{1'},x^{2'})\equiv\{x^i'\}での成分を(V^{\eta},V^{\xi})\equiv(V^{1'},V^{2'})\equiv\{V^i'\}とする。このとき

V^i'=\Bigsum_{j=\1}^{\2}\Lambda^{i'}_{j}V^j\equiv\Lambda^{i'}_jV^j=\frac{\partial{x^i'}}{\partial{x^j}}V^j

という関係があります。


([追記]ここで、�弣Ⅴ罎ⓔ喘罎任呂困譴討い泙垢❹修譴蓮悒▲ぅ鵐轡絅織ぅ鵑僚面鸞А戮箸いΔ發里任后↗▲ぅ鵐轡絅織ぅ鵑❺謄鵐愁襪箸いζ散颪鮖箸Δ箸④法∨莢鶚弣Ⅴ罎鮖箸辰討い燭鵑犬稾姪櫃唎気垢丨襪箸里海箸如⊂蔑❹靴燭修Δ任后亜亜�


もう少し分りやすく行列を用いて書き記しますと以下のようになります。

\(\array{{V^{1'}}}\\{V^{2'}}\)=\(\array{\\{\Lambda^{1'}_1}\quad{\Lambda^{1'}_2}\\{\Lambda^{2'}_1}\quad{\Lambda^{2'}_2}}\)\(\array{{V^{1}}}\\{V^{2}}\)=\(\array{\\{\frac{\partial{x^{1'}}}{\partial{x^1}}}\quad{\frac{\partial{x^{1'}}}{\partial{x^2}}}}\\{\frac{\partial{x^{2'}}}{\partial{x^1}}}\quad{\frac{\partial{x^{2'}}}{\partial{x^2}}}\)\(\array{{V^{1}}}\\{V^{2}}\)

(この場合は2行2列の正方行列ですね)
これをベクトルと定義します。

一方で、先程のベクトルとは異なったベクトルV_iについて考えると

V_{i'}=\Lambda^j_{i'}V_j=\frac{\partial{x^j}}{\partial{x^{i'}}}V_j

と、今度はさっきと上付き・下付き文字の関係が逆になっているのがわかるかと思います。


前者を単にベクトルと呼ぶのではなく『反変ベクトル』、後者を『共変ベクトル』と呼ぶことに注意して下さい!


そして、双方の成分変換のΛを掛け合わせると以下のようにクロネッカーのデルタδになります。(これは重要です!)

\Lambda^j_{i'}\Lambda^i'_k=\delta^j_k

これで、反変ベクトルV^i(ベクトルの成分は上付き)と共変ベクトルV_i(ベクトルの成分は下付き)という二つのベクトルの概念が定義できたことになりますが、これはまだベクトルの成分のみです。


ベクトルには基底ベクトルというものが存在しますから、それに関しても定義する必要がありますが、これは次回に回しますね^^

また、疑問・質問・誤り等があれば何なりと仰って下さい。


最後に、テンソルの意義について少し語りたいかと思います。


物理学で学ぶ複雑な数式や面倒な計算をテンソルを用いることで、簡潔で見易い数式に書き直したり、少ない計算で答えをだすことができるのでこれは優れた概念です。主として、物理学の一般相対論で目にする概念でありますが、工学でも連続体力学や材料系の学科で学ぶこともあります。テンソルは、上付き・下付き文字が多すぎて取っ付き始めは混乱しがちな数学的道具ですので、学び始めは要注意ですが、慣れれば『これ以上使い勝手がよい道具はない』と感じるだろうかと思います。


このブログでは、以後何回かに渡ってテンソル解析の基礎を書き綴って、できる限り多くの人にその素晴らしさをわかって頂き、最終的には『アインシュタイン重力場の方程式』が理解できるくらいまでになってほしいかと勝手に思っちゃってますw


実用性はほとんどないと思いますが、『物体或はエネルギーから空間のゆがみ』を手計算で計算できる悦びを味わって頂きたい為、やる気がある人は頑張って付いてきてほしいかと思います^^


それから、テンソルに関する記事は毎日書くわけでもありませんし、物理学以外の記事も勿論書いたりするわけですから、更新は一週間単位くらいだと思って頂いていいかと思いますので、それまでに今回の記事の内容をしっかりとマスターしておけば充分かと思います。


それでは、ごきげんよーww


[追記]
これでもまだいまいちピンとこないかと思いますので、共変ベクトル・反変ベクトルに関しての例を挙げて締めくくりたいかと思います^^


例えば、xy平面において(x,y)=(x^1,x^2)座標から(r,\theta)=(x^{1'},x^{2'})座標への変換について考えてみます。


通常は、x=rcos\theta,y=rsin\thetaとしxy平面上に(r,\theta)座標が取れますが、行列表示で書くと

\(\array{x^{1'}}\\{x^{2'}}\)=\(\array{\\{\Lambda^{1'}_1}\quad{\Lambda^{1'}_2}\\{\Lambda^{2'}_1}\quad{\Lambda^{2'}_2}}\)\(\array{{x^1}}\\{x^2}\)=\(\array{\\{\frac{\partial{x^{1'}}}{\partial{x^1}}}\quad{\frac{\partial{x^{1'}}}{\partial{x^2}}}}\\{\frac{\partial{x^{2'}}}{\partial{x^1}}}\quad{\frac{\partial{x^{2'}}}{\partial{x^2}}}\)\(\array{{x^1}}\\{x^2}\)

\;\;\;\;=\(\array{\\{\frac{\partial{r}}{\partial{x}}}\quad{\frac{\partial{r}}{\partial{y}}}}\\{\frac{\partial{\theta}}{\partial{x}}}\quad{\frac{\partial{\theta}}{\partial{y}}}\)\(\array{{x^1}}\\{x^2}\)=\(\array{\\{\;{cos\theta}\quad{sin\theta}\\{-\frac{sin\theta}{r}\quad{\frac{cos\theta}{r}}\)\(\array{{x^1}}\\{x^2}\)

となります。

一方、逆変換では

\(\array{x^{1}}\\{x^{2}}\)=\(\array{\\{{cos\theta}\quad{-rsin\theta}\\{{sin\theta}\quad\;{{rcos\theta}\)\(\array{{x^{1'}}}\\{x^{2'}}\)

ですね。

勿論

\(\array{\\{\;{cos\theta}\quad{sin\theta}\\{-\frac{sin\theta}{r}\quad{\frac{cos\theta}{r}}\)\(\array{\\{cos\theta}\quad{-rsin\theta}\\{sin\theta}\quad\;{rcos\theta}\)=\(\array{\\{\1}\quad{\0}\\{\0}\quad{\1}\)

ですから、あっていることが確認できます。