アンペールについて語る!?

アンドレ・マリー・アンペールはフランスの物理・数学・化学・哲学者で、電流を流す単位のアンペア(A)は彼の名前にちなんで付けられた単位です。


物理や化学を学んだことがある人なら、アンペール(=アンペア)という名前は、一度は耳にしたことがあるかと思います^^


今日は、彼の人物像や功績について語りますね!

アンペールは、フランスのリオン近郊で生まれ、両親が非常に教育熱心でしたが、彼はほとんど独学で勉強していました。

幼少の頃から、アンペールは百科事典を最初から最後まで読みふける様な子供で、12才の頃には、当時の数学の知識を全て身につけていたそうです!

いやはやこれには管理人もビックリですw

13才になった1788年からリオンで本格的に勉強を始めましたが、フランス革命の影響でリオンを離れざるを得ない状況に追い込まれました。

更に、このフランス革命で、当時裁判所の判事をしていた彼の父親がギロチンで処刑されているにも関わらず、それにもめげず、ひたすら数学の勉強を続けて、最終的にはパリの理工科学校の数学教授になっています。

いや〜、アンペールが数学者だったとは意外中の意外ですよね!

そして、彼の有名な発見は「平行に並べた2本の針金に、それぞれ同じ方向の電流を流すとお互いに引き合い、反対方向に流すと反発しあう」という現象です。

この発見のヒントになったものは、1820年にデンマークの物理学者エルステッド(後に彼の功績についても記事に書きます^^)が、コンパスのそばで導線に電流を流したり切ったりすると、コンパスの針が振れることから「電流の変化が磁気を生む」を発見したことでした。これらの発見をまとめた法則は、今日の「右ねじの法則」として広くしられていますね。

アンペールの法則は、物理で受験しようとしている大学受験生や工学屋、物理屋などにとって必ず抑えておかなければならないほど重要な道具です。


直線銅線に電流を流すとすると、このとき電流の回りには同心円上で右ねじ方向の磁場が出来きますから、それを閉じた経路として半径rの同心円をとるとその上で磁場の大きさは等しく、これをHとします。


アンペールの法則によれば

2{\pi}rH=I

となりますから、磁界Hは

H=\frac{I}{2{\pi}r}

となりますね。

これをもう少し厳密にやると

\int_C \vec{H} \cdot d\vec{l}=I

となります。


Cは周回積分路なので、この場合は円周にそって磁界Hを一周分積分することを示しており、それが周回積分路から流れ出る電流Iに等しいことを意味しています。


この最後の式が、アンペールの法則』と呼ばれる電流Iと磁界Hの関係を示す公式たるものです。
(勿論、これからH=\frac{I}{2{\pi}r}は簡単に導出できます^^)