相対論バージョンのニュートン運動方程式

我々がよく知っているニュートン運動方程式とは、質量をm、加速度をa、力をFとすれば

ma=F

と書けますよね。


しかしながら、アインシュタインが考えた(相対論的)運動方程式とは以下のようになります。

m_0{a}=\frac{F}{\gamma}-\frac{v(F{\cdot}v)}{\gamma{c^2}}

ただし、m_0は静止質量、γは1/√{1-(v/c)^2}とする。


このニュートン運動方程式の改良版である相対論的運動方程式の意味するところとは、速度vが光速(=3×10^8[m/s])と比較して限りなく小さいならばもとのニュートン運動方程式と一致することであり、つまり、この相対論版の運動方程式が必要となってくるのは光速並みのある程度の速度をもつ対象物があるときのみに限られます。


また、ここではmが静止質量となっていますが、これは静止している物体と運動している物体は質量が異なることがわかっているからです。


一般に質量mと静止質量m_0との関係は

m=\gamma{m_0}

となり、動いている物体のほうが質量が大になることを示しています。


要は、これが光速よりも速いものはないということを裏付ける一つの要素となっているようです。
(まあ、宇宙初期にはタキオンという素粒子が光速を超えていたという説もあるようですが...今は、光速の世界です^^)


以上からわかるように『相対論的運動方程式』は我々が生活していく上で全くもって必要がないものだと一見思えてしまいそうですよね。なんてったって光速なみに速いものなんぞ我々は光以外にほとんど目にしませんから。


とはいっても原子力関係者や加速器を用いて素粒子を研究している方々などは、これらの影響を度外視できないため必然的にその影響を考慮しなければなりません。つまり相対論的な効果を考える重要性がこのような形で発生してくることが、ニュートンモデルからアインシュタインモデルへのパラダイムシフトをもっともつよく感じられるところですね。